インビザラインの治療期間 | 何が影響する?短くする方法は?

インビザラインの平均治療期間は1.5年〜2年と言われていますが、実は個人差がかなり大きいです。

この記事では、症例別の平均治療期間や、期間に影響を与える要因・短縮するためのポイントについて詳しく解説します。
また、治療後の保定期間や、他の矯正法との比較についても触れていきます。

インビザラインが気になっている人はぜひ読んでみてください!

この記事の監修歯科医師

監修医 : 
歯科医師

歯科医師
見立 英史 (Mitate Eiji)

【プロフィール】
金沢医科大学医学部
顎口腔外科講師
九州大学歯学部卒業
日本口腔外科学会指導医・専門医
日本口腔科学会指導医・認定医
産業歯科医師

インビザラインについて詳しく知りたい方はこちら!

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インビザラインの治療期間はどのくらい?知っておくべき3つのポイント

インビザラインの平均的な治療期間

インビザラインの平均的な治療期間は、約1年半から2年程度です。ただし、これは目安であり、個人の状態によって大きく異なります。例えば、前歯の軽度な歯並びの乱れなら6ヶ月程度で終わることもあれば、奥歯まで含む複雑な症例では3年以上かかることもあります。

治療期間を左右する主な要因は以下の通りです:

  1. 歯の移動量:移動させる距離が長いほど時間がかかります
  2. 症状の程度:軽度か重度かで期間が変わります
  3. 年齢:若い方が歯の移動が早い傾向にあります

例えば、20代前半の方で軽度の歯並びの乱れを治療する場合、1年程度で終了する可能性が高いです。一方、40代以上の方で重度の歯列不正がある場合、2年以上かかることもあります。

正確な期間は歯科医師との相談で決まります。治療開始前に、自分の状態に合わせた見込み期間を確認しておくことが大切です。

治療期間に影響を与える主な要因

インビザラインの治療期間に影響を与える主な要因は、以下の3つです。

  1. 歯並びの状態:
    重度の叢生(歯並びの乱れ)や大きな隙間がある場合、治療期間が長くなります。例えば、前歯が大きく重なっている場合や、奥歯に大きな隙間がある場合は、治療に時間がかかります。
  2. 年齢:
    一般的に、若い方が歯の移動が早いため、治療期間が短くなる傾向があります。これは、若い方の方が骨の代謝が活発で、歯を支える骨の改造が早いためです。
  3. 装着時間の遵守:
    1日20〜22時間の装着が推奨されています。これを守れないと、治療期間が延びてしまいます。例えば、1日の装着時間が15時間程度しかない場合、治療期間が1.5倍以上に延びる可能性があります。

これらの要因を理解し、自分の状況に当てはめることで、より現実的な治療期間の見通しを立てることができます。

個人の状況に応じた治療期間の見積もり方

個人の状況に応じた治療期間の見積もりは、以下のステップで行います。

  1. 初回カウンセリング:
    歯科医師が口腔内の状態を詳しく診断します。ここでは、レントゲン撮影や口腔内写真撮影、歯型の採取などが行われます。
  2. 3Dシミュレーション:
    専用のソフトウェアを使用して、治療計画を立てます。このシミュレーションでは、歯の動きを予測し、必要なマウスピースの枚数を算出します。
  3. 個別の治療計画作成:
    シミュレーション結果をもとに、具体的な治療期間を設定します。例えば、「前歯の叢生を改善するために18ヶ月の治療期間が必要」といった具体的な計画が立てられます。
  4. 定期的な見直し:
    治療の進捗に応じて、必要であれば計画を調整します。通常、4〜6週間ごとの定期検診で進捗を確認します。

このように、インビザラインの治療期間は個人に合わせてカスタマイズされます。正確な見積もりを得るためには、信頼できる歯科医院での相談が不可欠です。自分の生活スタイルや希望も伝え、最適な治療計画を立てましょう。

要注意!インビザラインの治療期間を短縮する3つの秘訣

装着時間を守ることの重要性

インビザライン治療の成功の鍵は、装着時間を守ることにあります。推奨される装着時間は1日20〜22時間です。これを守ることで、以下のメリットがあります。

メリット説明
治療効果の最大化長時間装着することで、歯を効率的に移動させることができます。22時間装着すると、2週間で約0.25mm歯が動きます。
治療期間の短縮適切な装着時間を守ると、予定通りに治療を進められる可能性が高くなります。装着時間を守ることで、2年の治療計画が1年8ヶ月で終了することも。
快適な装着感の維持規則正しく装着することで、マウスピースに慣れやすくなります。毎日22時間装着していると、1週間程度で違和感がほとんどなくなります。

装着時間が足りないと、歯の移動が遅れ、治療期間が延びてしまう恐れがあります。例えば、1日の装着時間が15時間程度だと、治療期間が1.5倍以上に延びる可能性があります。

食事や歯磨き以外の時間は常に装着するよう心がけましょう。就寝中も装着することで、無理なく装着時間を確保できます。

定期的な歯科医院の受診

定期的な歯科医院の受診は、インビザライン治療を円滑に進めるために欠かせません。通常、4〜6週間ごとの受診が推奨されています。定期受診の重要性は以下の通りです。

  1. 進捗確認:
    治療の進み具合を確認し、必要に応じて調整を行います。例えば、歯の動きが予定より遅い場合、マウスピースの交換間隔を調整することがあります。
  2. 新しいマウスピースの受け取り:
    次のステージのマウスピースを受け取ります。通常、1回の受診で2〜3セットのマウスピースを受け取ります。
  3. 口腔内のチェック:
    虫歯や歯周病などの問題がないか確認します。これらの問題が見つかった場合、速やかに対処することで治療の遅れを防ぎます。
  4. 疑問や不安の解消:
    治療に関する質問や懸念事項を相談できます。例えば、装着感の違和感や食事の制限についてなど、日常生活に関する疑問も解消できます。

定期受診を怠ると、治療の遅れや予期せぬ問題の発生につながる可能性があります。例えば、2ヶ月間受診しなかった場合、その間の歯の動きが想定外になり、治療計画の大幅な修正が必要になることもあります。予約をしっかり守り、スムーズな治療進行を心がけましょう。

適切なオーラルケアの実践

インビザライン治療中は、通常以上に念入りなオーラルケアが必要です。適切なケアは、治療の効果を高め、期間短縮にもつながります。以下のポイントを押さえましょう。

  1. 頻繁な歯磨き:
    食事の後や、マウスピースを装着する前には必ず歯磨きをします。これにより、食べカスがマウスピースと歯の間に挟まることを防ぎ、虫歯のリスクを減らします。
  2. フロス使用:
    歯間の清掃を徹底し、虫歯や歯周病を予防します。少なくとも1日1回、就寝前にフロスを使用しましょう。
  3. マウスピースの清掃:
    マウスピースも定期的に洗浄し、清潔に保ちます。朝と夜に中性洗剤で優しく洗い、流水でよくすすぎます。
  4. 歯磨き剤の選択:
    研磨剤の強いものは避け、マイルドな歯磨き剤を使用します。フッ素入りの歯磨き剤を選ぶことで、虫歯予防効果も期待できます。

適切なオーラルケアは、口腔内のトラブルを防ぎ、治療の中断を避けることができます。これにより、予定通りの治療進行が可能になり、期間短縮につながります。例えば、虫歯や歯周病の治療のために1ヶ月治療を中断するようなことがなくなります。日々のケアを怠らず、健康的な口腔環境を維持しましょう。

どっちが早い?インビザラインvs他の矯正方法の期間比較

ワイヤー矯正との期間の違い

インビザラインとワイヤー矯正の治療期間を比較すると、一般的にインビザラインの方が若干短い傾向にあります。ただし、これは症例によって大きく異なります。

以下の表で、インビザラインとワイヤー矯正の治療期間を比較します:

矯正方法平均的な治療期間特徴
インビザライン1年半〜2年– 3Dシミュレーションによる精密な治療計画
– マウスピースの交換による継続的な調整
– 装着時間の管理がしやすい
ワイヤー矯正2〜3年– 複雑な歯の移動にも対応可能
– 医師による細かい調整が可能
– 24時間装着のため、装着時間の管理不要

例えば、軽度の叢生(歯並びの乱れ)を治療する場合、インビザラインなら1年半程度で済むところ、ワイヤー矯正では2年程度かかる可能性があります。

ただし、複雑な症例ではワイヤー矯正の方が効果的で、結果的に治療期間が短くなることもあります。例えば、奥歯の大きな移動が必要な場合、ワイヤー矯正の方が確実に歯を動かせるため、治療期間が短くなる可能性があります。

最適な方法は、歯科医師との相談で決定しましょう。個々の症例や生活スタイルに合わせて、最適な矯正方法を選択することが重要です。

部分矯正との期間の違い

部分矯正は、全体的な歯列矯正ではなく、特定の歯や部分的な歯並びの修正を行う方法です。インビザラインと部分矯正の治療期間を比較すると、以下のような違いがあります。

矯正方法平均的な治療期間適用例
インビザライン1年半〜2年– 全体的な歯並びの改善
– 咬み合わせの修正
部分矯正6ヶ月〜1年– 前歯の軽度な叢生の改善
– 小さな隙間の閉鎖

部分矯正が短期間で済む理由:

  1. 修正範囲が限定的:
    例えば、前歯の軽度な重なりだけを治す場合、6ヶ月程度で終了することもあります。
  2. 複雑な歯の移動が少ない:
    奥歯の大きな移動を伴わないため、治療期間が短くなります。
  3. 特定の歯のみを集中的に治療:
    例えば、上の前歯2本だけを動かす場合、3〜4ヶ月で目に見える変化が現れることもあります。

ただし、部分矯正では全体的な咬み合わせの改善は難しい場合があります。例えば、前歯の見た目は改善できても、奥歯の咬み合わせが悪いままということもあります。

治療の目的や希望する結果によって、適切な方法を選択することが重要です。軽度の歯並びの乱れで、短期間での改善を希望する場合は部分矯正が適している可能性があります。一方、全体的な歯並びの改善や咬み合わせの修正を希望する場合は、インビザラインや全体矯正を検討する必要があります。

各矯正方法のメリット・デメリット

各矯正方法には、それぞれ特徴があります。以下に主なメリット・デメリットをまとめます。

1.インビザライン

メリットデメリット
– 目立ちにくい
– 取り外し可能で衛生的
– 3Dシミュレーションで治療計画が立てやすい
– 複雑な症例には不向き
– 自己管理が必要
– 比較的高コスト

具体例:

  • メリット:就職活動中の大学生が、見た目を気にせず矯正できる
  • デメリット:装着時間を守れない場合、治療期間が予定より1.5倍に延びることも

2.ワイヤー矯正

メリットデメリット
– あらゆる症例に対応可能
– 確実な治療効果
– 医師による細かい調整が可能
– 目立つ
– 口内炎などの不快感
– 食事制限がある

具体例:

  • メリット:重度の歯列不正でも、2〜3年で大幅な改善が可能
  • デメリット:ワイヤーが見えるため、接客業の人は仕事に支障が出る可能性がある

3.部分矯正

メリットデメリット
– 短期間で効果が出やすい
– 比較的低コスト
– 負担が少ない
– 全体的な歯列矯正には不向き
– 再発のリスクがある
– 適用できる症例が限られる

具体例:

  • メリット:前歯の軽度な重なりを、半年程度で改善できる
  • デメリット:前歯だけを治療しても、奥歯の咬み合わせが悪いままになることがある

選択の際は、自分の症状や生活スタイル、予算などを考慮し、歯科医師と相談しながら決定することが大切です。例えば、仕事で人前に立つ機会が多い30代の会社員なら、目立ちにくいインビザラインが適している可能性があります。一方、複雑な歯の移動が必要な10代の学生なら、確実な効果が期待できるワイヤー矯正が適しているかもしれません。

知らないと後悔する!インビザラインの保定期間と重要性

保定期間の一般的な長さ

インビザライン治療後の保定期間は、通常1〜2年程度です。ただし、これは最低限の期間であり、多くの歯科医師は可能な限り長期の保定を推奨しています。

保定期間の長さを左右する要因:

  1. 治療前の歯並びの状態:例えば、重度の叢生だった場合、より長期の保定が必要
  2. 年齢:若い患者ほど、歯が動きやすいため、より長期の保定が推奨される
  3. 顎の成長具合:特に10代の患者は、顎の成長に伴い歯並びが変化する可能性がある
  4. 個人の体質:歯の動きやすさには個人差がある

保定期間は大きく2つの段階に分かれます:

1.初期(約6ヶ月〜1年):

  • ほぼ終日の装着(20〜22時間/日)
  • 例:食事と歯磨き以外は常に装着

2.後期(1年以降):

  • 就寝時のみの装着(8〜10時間/日)
  • 例:夜9時から朝7時まで装着

保定は、せっかく整えた歯並びを維持するために不可欠です。例えば、保定を怠ると、半年程度で歯が元の位置に戻り始める可能性があります。治療終了後も歯科医師の指示に従い、適切な保定を行うことが重要です。

保定の方法と注意点

インビザライン治療後の保定には、主に以下の方法があります:

1.リテーナー(取り外し式):

  • 最も一般的な方法
  • インビザラインの最終段階のマウスピースや専用のリテーナーを使用
  • 例:クリアリテーナー(透明なプラスチック製)

2.ワイヤー固定(固定式):

  • 歯の裏側にワイヤーを接着し、歯の位置を固定
  • 例:リンガルリテーナー(舌側に装着するワイヤー)

保定を行う際の注意点:

  • 指示された装着時間を守る:
    例)就寝時装着の指示なら、毎晩8時間以上装着する
  • リテーナーの清掃を徹底する:
    方法)中性洗剤で優しく洗い、流水でよくすすぐ
  • 定期的に歯科医院で点検を受ける:
    頻度)通常、3〜6ヶ月に1回程度
  • 違和感や痛みがある場合は速やかに相談する:
    例)リテーナーが合わなくなった感覚がある場合は要相談

また、保定期間中も適切な口腔ケアを継続することが大切です。歯磨きやフロスの使用を怠らず、健康的な口腔環境を維持しましょう。例えば、1日3回の歯磨きと、就寝前のフロス使用を習慣化することが推奨されます。

保定を怠った場合のリスク

保定を適切に行わないと、せっかく整えた歯並びが元に戻ってしまうリスクがあります。具体的には以下のような問題が起こる可能性があります:

1.歯の移動:

  • 矯正で動かした歯が元の位置に戻ろうとします。
  • 例:前歯の重なりが再発し、半年で目に見える変化が現れることも。

2.すきまの再発:

  • 閉じたすきまが再び開いてしまうことがあります。
  • 例:前歯の隙間が、3ヶ月程度で元の状態に戻ることも。

3.咬み合わせの悪化:

  • 歯の位置が変わることで、噛み合わせが悪くなる可能性があります。
  • 例:奥歯の接触が悪くなり、食べ物が噛みづらくなる。

4.再治療の必要性:

  • 歯並びが大きく崩れた場合、再度の矯正治療が必要になることも。
  • 例:保定を1年間怠ると、半年〜1年の再治療が必要になる可能性がある。

これらのリスクを避けるためには、歯科医師の指示に従い、適切な保定を行うことが重要です。保定は、インビザライン治療の成果を長期的に維持するための重要な過程です。面倒に感じることもあるかもしれませんが、美しい歯並びを保つために必要不可欠な step だと理解しましょう。

例えば、毎日の就寝時装着を習慣化することで、長期的に安定した歯並びを維持できます。また、定期的な歯科検診を受けることで、早期に問題を発見し、対処することができます。保定は、インビザライン治療後の「隠れた治療期間」と考え、しっかりと取り組むことが大切です。